大山街道 その5 青葉台→すずかけ台
大山街道その5は、青葉台→すずかけ台
距離は9,4Km、所要時間2:47時間 13,207歩、消費カロリー581kcal
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青葉台→長津田
青葉台駅から国道246方面へ向かい手前を右折、246と並行して進むと左手に日本料理の「青柿」が見えてきます。緑に囲まれた料亭という感じで懐石料理が頂けます。たまには、庭を眺めながら和室でのんびり食事とお酒を楽しむ時間もいいですね。渋谷店もあるようです。
「青柿」横の坂道を上り恩田配水池を右手に見ながら更に進むと高台に出ました。長津田から大山方面の眺望があります、長津田駅前のタワーマンションが目立ちますね。
鎌倉街道、「中の道」と「上の道」を結ぶ中間道は鎌倉街道「早の道」と呼ばれています。この「早の道」との交差点を越すと寿光院墓地がありますので、「石塔坂の宝篋印塔」(ほうきょういんとう)を見てみましょう。こちらのは北条氏の家人である糟屋氏が建てたもの、お経を収めるためのものだそうです。上から相輪、笠、塔身、基礎と呼びます。
246方向へ坂を下ると右手に道標を兼ねた古い「供養塔」が見られます。文化五と刻まれており年代を経たことが石の様子からもうかがえます。
ここで246を横断となります。横断歩道等はありませんが「歩道トンネル」がありますので、こちらから進んでいきましょう、安全第一。少し歩くと「神鳥前川神社」(しとど まえかわじんじゃ)の社号標と鳥居が見えてきます。そして、長い長い階段が続いています。
1187年創建の青葉台総鎮守で、出世・良縁の神である日本武尊と弟橘比売命、企画・国生みの神である伊邪那岐命と伊邪那美命、二組の夫婦が祀られています。夫婦円満にご利益がありそうなのでしっかり参拝。
境内は樹木に覆われて広く拝殿の他、神楽殿、伏見稲荷神社、八坂神社、があり参道には赤い連鳥居が数多く奉納されています。「仙元社」(浅間)には富士山を模した山が築かれ、安産祈願の守護犬の像もあり無事出産の証である安産守がしめ縄にたくさん結んでありました。
246に戻り鶴見川に合流する恩田川に架かる恩田大橋を渡ります。しばらく進むと前方に横浜線のガードが見えてきますので、片町の交差点歩道橋の先、右方向へ入る小路が旧大山街道となります。
横浜線のガードをくぐると先に「片町地蔵堂」地蔵尊が祀られており道標も兼ねており、右折すれば長津田宿の入り口となります。すぐ先の左手には、宿場の入り口らしく常夜燈のある広場が整備されています。「下宿常夜燈」は1817年に宿中の大山講中が建立したもの。
長津田→すずかけ台
街道を長津田駅南口入り口の交差点まで進み左折します。通り沿いに「慈雲山」「大林寺」と彫られた石柱と立派な門、隣には地蔵尊が祀られたお堂、先を左折すると大きな山門が迎えてくれます。
長津田一帯を治めていた江戸幕府の旗本岡野家の菩提寺、長津田百景とされている晩鐘も見事です。
向かいにあるのが福寿稲荷(お七稲荷)。お七といえば中山道の街道歩きで立ち寄ったお七のお墓が思い起こされます。なんでも、岡野家の殿様が南町奉行で盗賊追補役を務めていたそうで、お七の刑にもかかわりがあり、災いを収めるために建立した説があるようですね。マンションの一角にあって通り過ぎてしまうくらいひっそりと建っていました。通りからは鳥居が見えません。
街道に戻り進めば、右手の坂上に「上宿常夜燈」があります。高さが240cm、1843年に秋葉山講中が建立した立派なもので天狗の羽扇が印象的な常夜燈。長津田宿入口で見た、下宿の常夜燈とは違った趣です。
すぐ先、さらに上った丘の上には「大石神社」の鳥居が見えます。大石大神がご祭神、大石は六歌仙のひとり在原業平であるとも言われているそうです。巨木に囲まれた拝殿と年代を経た狛犬が迎えてくれる長津田の鎮守、境内には桜があり大石観桜として長津田十景になっています。
神社から街道へ下ると、昔の街道を偲ばせてくれる貴重な未舗装道路への分岐があり、旧大山街道の案内が建っています。このあたりは長坂と呼ばれ、蓑笠をつけた旅人が雨の中を歩く様子を連想させる「長坂夜雨」として長津田十景になっています。
しばらく旧道歩きとなり、国道246と合流となります。高圧線を過ぎて左手にGS、歩道橋が見えてきます。GSの脇に分かりにくいのですが、「陸軍殉職の碑」があり、至誠不滅の文字が見て取れます。
道路の向こう側に駅に向かう上り坂の旧道が見えます。上りきると田園都市線沿いに馬の背として高台の尾根道が続きます。眺めがよく、遠く大山方面も見ることが出来ます。まだ先ですが、大山詣でに行くという実感がわいてきました。
一旦246に出て、東工大入口の交差点を過ぎて馬の背橋を渡ると本日のゴール、「すずかけ台駅」に到着です。馬の背橋から、駅の後方に先ほどの馬の背がよく見えます。
駅の西側には住宅地が拡がりますが、東側は日本で最高峰の理系単科大学東京工業大学が東京医科歯科大学と統合して誕生した東京科学大学があります。広大な敷地のすずかけ台キャンパスは研究には最高の環境、若い優秀な頭脳で、もう一度日本を技術大国にしていただきたいものですね。
今回、距離はいつもより短かったのですが、上り下りが多くて結構足腰が疲れました。でも、初めて訪れる地は心身ともにいい刺激が受けられて心地よい疲れです。
次回は、下鶴間宿へ向かいます。