前回、その19 では翠香園、鳳林、ホフブロウさんをご紹介しました。
今回は興口福、許厨房、CHILLULU COFFEEさんをご紹介します。
町中華のラーメンやチャーハン、餃子などは食べなれていますが、本格的な中国料理となると種類も多く何を頼んでいいのかよく分かりませんよね。そこで登場するのがランチ。
中華街はお店が日替わりでシニアにもピッタリな本格的中国料理が多彩です。
知らない料理を体験できる楽しみと種類が多い中華の知見が深まるという魅力的なランチタイム。
土日祭日とは違い平日の中華街は違った風景、気軽にお得な中華を楽しみます。
興口福
関帝廟通りと中山路が交差する関帝廟の2件となりにあるのがこちら興口福さん、チャイナドールの可愛いイラストと黄色の文字の入り口の看板が目印。
ランチも充実しており、地元サラリーマンからも人気のお店です。
とってもお得なセットメニューは税別900円。
定食はスブタ・エビチリ・マーボー豆腐・鶏肉カシュ―ナッツ炒め・豚肉ピーマン細切りの定番5種類、このメインに、蒸し鶏、小籠包とシューマイ、スープ、お新香、デザートの杏仁豆腐のセット。
麺に半チャーハンと小籠包・シュウマイが付くセットや角煮ソバ、牛バラ麺、回鍋肉、八宝菜セットも。
このほかランチは週替わりメニューがあり、こちらは税込み700円とリーズナブル。
おじさんにはセットメニューは少々ボリューミーなのでこちらのお得な週替わりでも十分。
今週のランチは
1.豚肉の四川風煮込み
2.鶏肉の味噌炒め
3.チンジャオロース
4.マーボー豆腐
5.上海蟹味噌と玉子ふわふわ炒
1~5は全て700円
6.高菜牛バラ麺+半炒飯
7.鶏肉湯麵+半炒飯
6と7は800円
ランチはライスとスープはお替わり自由、お新香、ご飯、スープ、杏仁豆腐付きです。
お替わり自由は若者にはありがたいサービスですね。
興口福さんは四川の辛い料理にも定評があります。
中華街での修行のお陰で、辛いものへの苦手意識もうすまりつつあります。
ここは、チャレンジ精神で1番の四川風豚肉煮込みを注文。
そんなに待たされることも無く注文の品が到着、ランチの混雑に慣れているせいかお店の手際がいいですね。
見た瞬間に辛いと分かるこのビジュアル、マーボー豆腐ともカルビクッパとも違うこの鍋の感じは初めての体験、もちろんキムチ鍋ではありません。
白菜、ニラ、もやし、キクラゲ、しめじ、と豚肉以外の野菜も具沢山で美味しそうです。
まずはスープを一口、想像通り、いや想像以上に辛かった・・・他店のメニューによくある唐辛子マークは付いていなかったのですが、間違いなくマーク3つです。
次に白菜と豚肉を口に入れてライスを投入、濃い口のスープが具材にしっかり絡んでいるので辛さが思ったほど気になりません。旨味が勝っています。ニラとキノコもいい感じで食が進みますね。
中華街のお店はお水が普通、お茶は別注文のお店が多いのですが興口福さんは冷たいウーロン茶付。
汗を流しながらのランチに冷たいウーロンがしみわたります、ありがたさもひとしお。
スープもとろみを効かせた玉子と海苔のマイルドな優しいお味です。出汁もしっかり効いており、こちらも辛みをいやしてくれます。そして、辛い物の後の冷たい甘い杏仁豆腐、ホッとします。
次はお腹を減らして、小籠包やシューマイ付きのお得なセットメニューに挑戦だ。
許厨房
中華街大通りから上海路に入り、しばらく歩き関帝廟通りに突き当たる少し手前の左側にまだ新しい真っ白な清潔感溢れるお店があります。こちらが改装オープンした許厨房さんです。
1階はテーブル4つの小さな家族経営のお店、入口のシェフのイラストがアットホーム感があって親しみが持てます。台湾出身のお父様と息子さんで切り盛りする看板にある通りオーナー師父のお店です。
台湾料理をはじめ上海料理や北京料理もレパートリーですが、人気メニューは台湾から直輸入した刀削麺と牛バラ肉にこだわったの牛バラ煮込み刀削麺。その他葱油が香ばしい皿ワンタンも人気とのこと。
ランチは週替わりで用意されています。今週はレバニラ炒め、豚肉とキクラゲの卵炒め、自家製揚げ豆腐のピリ辛炒め、えびソバが750円、本日のお魚ランチが950円で限定10食、ランチにはご飯、スープ、サラダ、デザートが付いています。
本日のお魚は?「石垣鯛です。まだありますよ」ラッキー!迷わずこちらを注文しました。
石垣鯛はイシダイ同様磯釣りが趣味の方には憧れの模様がとてもキレイな魚、私も昔少々釣りをかじっていたので石垣鯛と聞いてびっくりでした。秋から冬にかけて脂がのってくるので楽しみです。
型が大きければ刺身にしても美味しい魚です。なかなかお目にかかれないレアなお魚でもあります。
和食の煮魚料理とちがい、蒸して中華風の味付けになるのも楽しみのひとつです。
作り置きの煮魚ではないので、やはり時間がかかりますが、20分弱でお料理が運ばれてきました。
尾頭付きの丸ごと1匹は迫力があります、細かな模様もきれいです。
パクチーとたっぷりの葱の細切りが添えられた雄姿は品格もありますね。
まずはセンターにお箸を入れてほぐした身を汁にひたしてパクリ。
磯の魚は磯臭さが気になることがありますが、こちら臭みはありません。和食のショウガを利かせた甘じょっぱい煮汁と違いサッパリの中にも香辛料の香り、スパイシーさが食べなれている煮魚とは明らかに違います。
お魚本来の味を楽しむにはこれくらいの味付けも良いですね。特に白身魚は相性がよさそうです。
少々お行儀は悪いかもしれませんが骨にしゃぶりつくと旨味がさらに味わえます。
あら汁とか潮汁なんかも、さぞかしい美味しいでしょう。
スープはとろみを効かせたあっさり塩味ですがフクロタケや野菜の味がしっかり味わえるヘルシースープ。
プリンタイプの柔らか杏仁豆腐も付いていて今日も満足なランチでした。
こんな高級魚が950円で食べられるなんて、これも中華街ランチの楽しいところ。
中華街の大型店はゴージャスでランチを優雅に味わえるところが魅力なのですが、家族経営の小さなお店には新たな発見があるので、こちらもおすすめです。
定番メニュー以外のものを注文するのがお得かもしれませんね。そこには新たな出会いが待っているかも。
CHILLULU COFFEE
中華ランチの後で無性にコーヒーが飲みたくなるときありますよね。
そんな時には中華街にあるカフェ、CHILLULU COFFEEでコーヒータイム。
お店の名前はCHILL OUT(落着く/集まる/リラックス/ぶらぶら/遊ぶ)がコンセプト、こちらチルルコーヒーは併設されているチルルホステルの経営。ここは中華街のすぐ入り口、気軽に利用できる宿泊施設としても最高のロケーションです。
チルルのコーヒーは、多くの方々にご協力を頂き、安心安全なコーヒーをお客様にお届けする為、現地の世界的にも有力な中南米のコーヒー農園と密にコミュニケーションを取り、コーヒー豆の直接取引を行っております。
CHILLULU ホームページより
また、コーヒー豆の栽培から収穫、選別、脱穀、乾燥、カッピング、フェアトレード、船積み又は空輸、焙煎まで一貫した豆の管理を行い、その質の高い豆を、熟練したチルルのコーヒーマイスターが、丁寧にハンドドリップするスペシャリティコーヒー専門店です。
お店のwebの紹介にあるようにていねいにハンドドリップされたコーヒーは深いコクと甘みでスッキリとした味わいです。お隣さんのカフェラテもなかなかのもの。
やはりランチに後のコーヒータイムは贅沢な気分になれます。チェーン店にゃコンビニとは違い鼻に抜ける芳醇なコーヒーの香りがゆったりとした時間と共にリラックス気分にしてくれます。
内外装は若手デザイナーの作品だけあってとってもおしゃれ、中庭テラス席もあり天気がいい日は気持ちよさそうなリラックススペースです。お店の雰囲気も大切な要素です。
スイーツやフードメニューも充実してます。店内の専用銅板で焼き上げるパンケーキ、フレンチトースト用にパン屋さんにお願いしているフランスパン、大人味のプリンとこだわりがすごい。
コーヒーやソーダなど21種類のフロートも充実、ホットティラミスラテもゴージャスで、映え映え。
ランチもぜひ訪れたい素敵なお店です。