新春 所沢「七福神めぐり」で福を招きましょう

新春 所沢「七福神めぐり」で福を招きましょう シニア元気実践術

年始の恒例行事として全国で七福神めぐりが行われていると思いますが、みなさんは行かれましたか。

埼玉県の所沢にも通年巡る事ができる七福神めぐりがあると聞きました。所沢といえばトトロの森、この七福神めぐりは狭山丘陵、八国山周辺の緑あふれるハイキングコースになっています。

旧鎌倉街道や歴史的にも古戦場跡や史蹟も多く興味深いエリア。神社仏閣は平安、鎌倉時代創建の由緒あるものが多いと聞きますので楽しみです。

七福神は福徳の神として日本で信仰される7つの神様の総称、富や幸せの象徴として縁起が良いといわれています。「えびす様」は唯一日本の神様、いざなみ、いざなぎの息子で古くは漁業の神様。なるほど、釣竿抱えていますもんね。

インド、ヒンドゥー教の神様が「大黒天」、「毘沙門天」、「弁財天」の3柱、中国、道教と仏教の神様が「福禄寿」、「寿老人」、「布袋尊」の3柱でそれぞれ福を授けてくれます。

年神様に会いに、新年最初のウォーキング。御朱印と福を集めに出発しましょう。

ありがたい御朱印が揃います

西武線の所沢駅東口を出発して7つの寺を巡りゴールは西武狭山線の下山口駅、約10kmで所要時間は3時間弱のコースです。

どのお寺も御朱印はすべて書き置きで300円、日付は自分で入れるタイプです。セルフなので自分で所定の場所から御朱印を頂き、300円は賽銭箱に入れる形となります。途中舗装されていなオフロードもありますので徒歩で回られる方は歩きやすいシューズと服装がおすすめ。私はいつものウォーキングの装備で出陣です。

●歩いたルート

所沢駅東口→持明院(恵比寿天)→長久寺(大黒天)→永源寺(弁財天)→佛眼寺(福禄寿)→光蔵寺(寿老人)→本覚院(布袋尊)→海蔵寺(毘沙門天)→下山口駅

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恵比寿天 持明院(じみょういん)

えびす尊像
所沢東口
持明院入口
曼荼羅堂

「所沢駅の東口」を出て、目印のコンビニに向かって歩きこちらを右折、住宅街を進んでいきます。西武線の線路を右手にしばらく歩くと大きな通り東京所沢線にでます。

こちらを渡って奥へ進むと真言宗豊山派の「持明院」、本尊は大聖不動明王です。

本堂脇にある「恵比寿像」、ゴールドに輝くエビスビールがお供えされています。恵比寿天の主なご利益は商売繁盛、五穀豊穣、えびす顔に癒されますね。

所定の場所の引き戸を開けると、御朱印の他にも両替用の小銭も準備されていました。また、「銀杏の袋」も用意されており至れり尽くせりなホスピタリティー溢れる寺院。御朱印と銀杏も頂きました。

本堂と弘法大師像
持ち帰り用の銀杏

このお寺には河童伝説も残っています。境内の南を流れる川の淵に棲んでいた河童を住職が諭し、悪いことをしないという詫び証文を書かせたといいます。銀杏の袋に可愛い河童のイラスト、これじゃ憎めませんね。

入口には芝増上寺にあった石灯籠が置かれています。この地区の寺院には増上寺の灯篭が多く見られますが、東京プリンス他、増上寺の旧敷地内の整備を行った際に移設されて来たようですね。なんといっても、このあたりは西武グループの影響が多い土地柄なので納得です。

本堂前には「弘法大師像」、阿弥陀如来像が安置されている「曼荼羅堂」もあります。

大黒天 長久寺(ちょうきゅうじ)

大黒天像
長久寺山門へ
寿和婦貴(咳)尊
豊川稲荷

持明院を出て西武線の陸橋を目指して歩きます。少々分かりにくい久米境の交差点を過ぎてしばらく旧街道の雰囲気が残る道を歩いていけば、所沢で唯一の時宗寺院「長久寺」に到着。

本尊は阿弥陀三尊で秘仏となっています。山門の前は旧鎌倉街道が通っています。

山門をくぐると右手に「大黒天」が笑顔で迎えてくれました。打出小槌と大きな袋、頭巾姿が特徴的、主なご利益は、五穀豊穣、商売繁盛、開運です。すぐ隣に御朱印のBOXがありますので、参拝を済ませてから頂いて次の寺院へ進みます。

本堂
一遍上人像

踊り念仏で教えを広めた一遍上人、街道歩きの東海道藤沢宿で、総本山遊行寺を訪ねたので時宗のことは少し勉強させて頂いたので、こちらの「一遍上人像」も初めてじゃない感じ、親しみがわきます。

六地蔵の隣にはお堂があります。こちらの「寿和婦貴(咳)尊」(すわぶきそん)、は六体の首なし地蔵。咳を止める為、首なし地蔵を祀って祈願し治ったと言い伝えがあるそうです。首が無い→喉が無いという意味なのだろうか?

境内にある「豊川稲荷」は明治時代になって愛知県豊川稲荷より分社してもらい安置されたもの。こちらも参拝していきましょう。

弁財天 永源寺(えいげんじ)

長久寺を出て住宅街を西所沢方面へ歩いていきます。途中、所沢郷土美術館を通りじゅうにん坂を過ぎてしばらく行くと、曹洞宗の寺院で大石信重が南北朝時代に創建の「永源寺」に到着。山門横には子育て延命地蔵尊があります。

山門と延命地蔵尊
本堂

「大石氏」は木曽義仲の末裔を名乗り関東管領山内上杉氏に仕えた武蔵野国守護代。本堂裏の石段の上に立派な「墓塔」がありました。

お堂(弁財天)
大石信重墓塔

山門を出て右手に少し歩くと池に囲まれた「お堂(弁財天)」があります。室町末頃の作とされ宇賀神(蛇神)と習合した宇賀弁財天。音楽、芸能、芸術、学業が主なご利益です。

福禄寿 佛眼寺(ぶつげんじ)

福禄寿像
佛眼寺入口
本堂と右手に観音像
地蔵堂

じゅうにん坂方面へ戻り、桶の坪橋を渡り左方向へ住宅街を歩いていくと丘陵が見えてきます。坂道を登っていくと右手に「八幡神社」、「水天宮」を過ぎて下っていけば真言宗豊山派の寺院、「佛眼寺」に到着。ご本尊は大日如来で、江戸時代には「鳩峯八幡神社」の別当を勤めていました。

境内横は鳩峯公園となっており八幡神社、水天宮と広大な敷地。昔はこのあたり一帯がすべて佛眼寺だったわけですから、その大きさに驚かされます。

広々とした境内の正面が本堂で後ろには広大な雑木林が拡がる、緑に囲まれた素晴らしいロケーション。左手奥には「地蔵堂」もあり、慈母観音像と水子地蔵尊が迎えてくれます。

本堂の右手には金色に輝く「観音像」、左には「弘法大師像」、そして「福禄寿」。主なご利益は、子孫繁栄、財運招福、健康長寿、御朱印を頂いて、お隣の八幡神社に向かいましょう。

鳩峰八幡神社本殿
兜掛の松

鳩峰八幡神社は石清水八幡宮の分社、新田義貞が鎌倉攻めで八国山に陣をはった時に祈願に来たという由緒ある神社。「兜掛の松」が残っています。境内には八坂神社、水天宮も摂社としてあります。

寿老人 光蔵寺(こうぞうじ)

寿老人像
右トトロの森方面へ
山門
聞くぞう地蔵尊

八幡神社からは落ち葉を踏みしめて歩くオフロードコース。トトロの森2号地、浄水場脇を通り坂を下っていくと真言宗豊山派の寺院「光蔵寺」です。ご本尊は阿弥陀如来。

立派な山門をくぐると右手に「寿老人」がいらっしゃいます。主なご利益は、延命長寿、諸病平癒。右手に杖、左手に桃を持っています。桃は不老長寿のシンボルですね。

傍らには「聞くぞう地蔵尊」もいらっしゃいます。うれしい事、悲しい事、愚痴・・・何でも聞きますとあります。目の前にベンチもあり、耳に手を添えたお地蔵さんがなんとも癒されますね。

布袋尊 本覚院(ほんかくいん)

布袋尊像
本堂
観音像
馬頭観音石碑とお地蔵様

光蔵寺を出て、本来は裏手の丘陵地にある荒幡富士を目指すコースなのですが、今回は時間の関係でこちらはパス。直接次の本覚院へ向かいます。

丘陵の麓の見晴らしのいい場所にあるのが真言宗豊山派の寺院、「本覚院」喜福持。ご本尊は不動明王です。荒幡のお不動様として知られる600年を超す古刹。

本堂横に「布袋尊」がいらっしゃいました。弥勒菩薩の生まれ変わりと言われ、主なご利益は、笑門来福、夫婦円満。小柄でふっくらとした顔立ちと太鼓腹が親しみやすく気持ちが和みます。

大きな「観音様」、ずらり並んだ「六地蔵尊」、時代を経た「馬頭観音石碑とお地蔵様」にもお参りして最後の海蔵寺へ向かいます。

毘沙門天 海蔵寺(かいぞうじ)

毘沙門天像
本堂
たぬきさん
巡れる六地蔵

西武狭山線の下山口駅方向に向かって歩きます。さすがに少し疲れてきましたが残すところあと一つ、足取り軽くとはいきませんがモチベーションアップで歩きます。

駅を過ぎて川を渡り、右手に桜渕延命地蔵尊を見て先へ進めば真言宗豊山派の寺院、「海蔵寺」に到着です。ご本尊は釈迦如来、小手指原の戦いや南北朝時代の動乱で討死した武士を弔うために1469年に創建された寺院だそうです。

境内には「六地蔵」もいらっしゃいます。横に並んでいるのがよく見られるパターンですが、こちらは順番に巡れるように置かれた六地蔵。法衣をまとった、「たぬきの置物」もあり愛嬌があっていいですね。

本堂手前の広々としたスペースに「毘沙門天」がいらっしゃいます。毘沙門天は四天王の一人、戦いの神様です。寺の歴史背景を考えるとこちらにいらっしゃるのも頷けます。

邪鬼を踏みつけ、武具を身につけ、三つ又の槍を持った姿は勇ましいですね。主なご利益は、財宝、武運、武人の毘沙門天様に健康長寿もお願いして七福神巡りは無事終了です。

持明院 えびす尊
長久寺 大黒天
光蔵寺 寿老人
本覚院 布袋尊
海蔵寺 毘沙門天
西武狭山線 下山口駅

先程通った下山口駅から西武狭山線で所沢まで戻りましょう。うわさどおり、緑と歴史に彩られた楽しい七福神めぐりでした。御朱印も7枚揃い、約10kmのウォークも事故なく無事終了、心地よい達成感も得られ大満足です。

こうして歩ける健康な身体に、改めて今日巡った七福神の皆様に感謝。

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