奥多摩 シニアのトレッキング 高水三山と河辺温泉

高水三山 シニア元気実践術
photo by ゆう

コロナ禍でしばらく山行は見合わせていたのですが、ようやく学生時代の山仲間と奥多摩へ出かけることになりました。夏山シーズン、北アルプス縦走計画に向けての足慣らしです。
みな還暦過ぎ、ブランクも長く足腰に自信がないとのことで初級者向けの高水三山コースをセレクト。

高水山(759m)、岩茸石山(793m)、惣岳山(756m)は高水三山と呼ばれ標高は1,000m以下の低山ですが適度なアップダウン、稜線歩きもあり距離的にもちょうどいい奥多摩入門コース。

奥多摩の山々は下車駅から更にバスに乗り継ぎ登山口へ行くコースが多いのですが、こちらはJR青梅線の軍畑駅から直接出発できてゴールもJR御嶽駅なのも初心者にはおすすめです。

ゆう
ゆう

深田久弥の日本百名山は有名ですね。田中陽希のグレートトラバースひと筆書きもネ。
田中澄江の花の百名山も山好きな人にはバイブルとなっています。
花の百名山で田中澄江さんは高水山のことを冒頭で以下のように語っていらっしゃいます。

私は東京に生まれ育ってふるさとの山を持たない。しかし、生涯に数多く登って、もっとも歩き馴れ、その渓流、山径に親しんだ山、ふるさとのように思える山と聞かれたら、高水山と答えたい。

花の百名山 p82


このように誰からも長年愛されている高水山。高尾山ではもの足りない方、満足いただけますよ。
春は新緑が信じられないほど美しく、すみれの花も咲き乱れ好シーズンです。

久しぶりの山歩き、どんな山行になるでしょう。お付き合いください。

※画像はクリックすると拡大でご覧いただけます。

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高水三山 日帰りコース

高水ルートマップ

■ こちらが今回のルート
軍畑駅発 →(35分)→ 高源寺
高源寺  →(70分)→ 高水山
高水山  →(40分)→ 岩茸石山(ランチ)
岩茸石山 →(40分)→ 惣岳山
惣岳山  →(80分)→ 御嶽駅着

→ 河辺温泉へGO! 

オジサンたち休憩が多かったのでタイムが長めになっていますが、通常はもう少し早く回れると思います。
距離は10km弱ですから日帰りには適した距離、ビギナーでも大丈夫。
体力度はレベル2ですが、途中岩場もありますし低山とはいえオフロードを歩くわけですから山登りに適した靴や服装でお出かけください。山は油断大敵です。

軍畑駅→高水山 105分

軍畑の駅を出て線路に沿って歩いていくと広い車道に出ます。しばらく歩くと左側に高水山への分かれる道があり、その先高水山参道への分岐点に石碑があります。そちらを右の高源寺方面へ。
あとは気持ちのいい緩やかな山道をゆっくり高源寺を右手に見ながら進むと登山道入り口に到着です。

登山道に入るといきなり急な階段が続き堰堤が右手に見えてきます。
この辺りから本格的な登山道の始まり、10分ほどで息があがってきました。

ゆう
ゆう

頭から吹き出た汗が顔をつたって顎からポタリポタリと足元に
心音はドクンドクンと耳の奥から聞こえてきます。
久々の山歩きは厳しいけど、風はさらりと冷たくて心地よく、いい汗です。

木立の中をつづら折りに上っていくと三合目の看板、そして五合目、六合目の看板を横目にがんばって登っていきます。この看板目安として励みになりますが七合目あたりまでは、まだ先が長いという目印にもなるので良し悪しですね。そんなこと考えていると尾根上にでました。

あと少し、ここは高水山方面ではなく常福院方面に行きましょう。

常福院方面へ
右高源寺・高水山方面 分岐石碑

高水山 常福院 龍学寺

すぐに石段が見えてきます。最後のひと踏ん張りで階段を登り山門をめざします。
ここは高水山 常福院 龍学寺と号し真言宗豊山派の寺院。高水山不動尊とも呼ばれておりご本尊は浪切不動明王。
山頂近くの寺院とは思えない立派な社殿にきれいに掃き清められたお庭は一見の価値ありです。

不動堂には開運守護の大きな剣が、狛犬も普段見慣れているものとは違うのでよく見てくださいね。
この先の安全祈願して先を急ぎましょう。
あと大切な情報、裏手にきれいなトイレがあるのでご利用ください。後々安心です。

               不動堂

高水山→岩茸石山 40分

不動堂の裏手に進み少し登ると高水山頂上、展望はあまりないので岩茸石山方面に進みます。
高水山の山頂から岩茸石山へ進むと急な下りです。ザレ場(細かい小石に覆われている斜面)もあるので気をつけて降りましょう。しばらく進むと稜線歩きとなります。やはり稜線は風も通って気持ちがいい。
岩茸石山直下、目の前に気の根が張り出した壁が現れました。この急坂を登りきれば岩茸石山の山頂。

こちら山頂は関東平野が一望できるビュースポット。秩父方面の眺望も素晴らしい。
このコースでの休憩場所はこちらがベストコンディションです、少し早いですがランチにします。

アウトドア、それも山頂で食べるご飯は最高です。家でカップヌードルを食べることはありませんが山ではカレーヌードルが私のスタイル、今回は赤飯おにぎりも添えて。この組み合わせは食のセンスがないと仲間からは評判良くないのですが、そんなことはありません。美味しいです!

カレーの辛さと赤飯のまったりした甘さとゴマ塩のアクセントがクセになります。
疲れたときは濃い口が一番。なんといっても暖かいものを食べると元気が出ますから。

食後のコーヒータイムを終えて出発です。
コーヒータイムと言えば、山で飲むレギュラーコーヒーも格別。
コーヒー豆を持参の携帯ミルで挽いてドリップしている強者もいらっしゃいます。

岩茸石山→惣岳山→御嶽駅 120分

岩茸石山を後にして惣岳山へ向かいます。こちらも山頂直下は急な下りが続きます。
足元もよくないので注意が必要、下りきるとアップダウンが続く尾根道を進みます。
最後にこのコースで一番厳しい岩場の登り、気の根や岩をつかみバランスをとって慎重に進みましょう。

こちらをクリアすると惣岳山に到着です。眺望はありませんが開けた山頂には休憩場所の他、青渭神社(あおい)の奥宮が鎮座しています。こちらの里宮は麓の沢井にあるそうです。
近くに真名井の霊泉、立派なご神木も祭られています。

少し休憩して御嶽駅めざして下山、当然ですがこれから先はひたすら下りです。
登りがきついイメージがありますが、実は下りがきついんです。
普段使っていない足の筋肉を使うのと膝に負担が掛かるので後半バテバテになります。
登り同様下りもトレッキングポールの力をお借りしてテンポよく下っていきます。

何カ所か急な個所もあります。山の事故は下りで、それも後半に発生する場合が多いと聞きます。
油断しないで最後まで気を引き締めていきましょう。
めったに近くで見る機会がない大きな送電線をいくつか横に見て下っていくと麓の街が見えてきます。
電車や車の音が聞こえてくると下界に戻ってきたぞ!って、少しほっとする私。
たった一日でも、山に来ると普段の生活のありがたさ、己の無力さと小ささが身に染みて分かります。

最後に慈恩寺の脇に出て踏切を渡れば御嶽駅はすぐそこ。お疲れ様でした。  

河辺温泉 梅の湯

 駅前の河辺タウンビル
  なんと半額で270円
     最後は奥多摩の銘酒 澤乃井で

最後は一汗流したいところ。大丈夫です、お任せください。
青梅線を立川方面に向かい河辺駅で下車。北口の正面に河辺タウンビルが見えます。
こちらの5・6階にあるのが河辺温泉梅の湯です。

アルカリ性単純泉でお肌すべすべの「美肌の湯」、露天岩風呂、源泉掛け流しのひのき風呂、ドライサウナもあり最高の気分が味わえます。営業時間は午後11時30分まで、料金は880円、特定日は990円。

また、何といっても風呂上がりのレストラン施設が充実しているのも魅力です。
お食事処「梅寿庵」は食事はもちろんお酒のおつまみも充実していて山行の反省会にはピッタリ。
枝豆、刺身、サラダ、串焼き、揚げ物、寿司に天ぷら、締めのラーメン・そば・うどんと食べたいものが勢ぞろいで食欲もそそられます。下山して入浴後は恐ろしいほど腹が減っております。

それに今日はラッキーなことに生ビールが半額ではありませんか!中生270円はお得です。
飲みすぎ注意の掛け声むなしく4人全員セーブが効かず最後は地元の銘酒澤乃井に突入、めでたく本日の山行はお開きとなりました。

腰が痛い、膝が痛い、薬飲むの忘れたとか、年金どうするとか、仕事を辞めて旅に出るとか、結論無き会話やバカ話が続きます。やはり旧友との久々の再会、そして汗をたっぷりと流した後の一杯は最高に幸せ。
いつまでも元気な仲間、健康と平和が続くことを祈って帰路につきます。お疲れ様でした。

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