前回その8では中華街の福満園本店と梅蘭本店をご紹介しました。
今回は中華に加え、重慶飯店の中華菓子もご紹介します。
町中華のラーメンやチャーハン、餃子などは食べなれていますが、本格的な中国料理となると種類も多く何を頼んでいいのかよく分かりませんよね。そこで登場するのがランチ。
中華街はお店が日替わりでシニアにもピッタリな本格的中国料理が多彩です。
知らない料理を体験できる楽しみと種類が多い中華の知見が深まるという魅力的なランチタイム。
土日祭日とは違い平日の中華街は違った風景、気軽にお得な中華を楽しみます。
※画像はクリックすると拡大でご覧いただけます。
龍翔記
中山路と交差する関帝廟通りにゴージャスな門が現れます。それが龍翔記。
とにかく目立つ造りでゴールドの看板ときらびやかな入口、ウインドウ越しにずらりと並んだ北京ダック、数々のメニュー、食べ放題1,980円の看板に目を奪われます。
中華街大通りに負けないくらい派手なお店が多い関帝廟通りでもひときわ目立つお店です。
見た目が派手で安いお店には注意が必要なのですが、ランチということで思い切って入ってみる事にしました。しかし、北京ダックは単品で頼むと1枚1,000円くらいするはずですから、食べ放題で1,980円、それも時間無制限というのはすごいですね。
入り口を入るとすぐ右手に本格的な窯が見えます。この窯でダックを焼くんですね。
美味しそう、私も食べ放題にしようかな~と心が揺れ動きましたが。。。でも一人だし、じじいだし。
通常のランチメニューも充実しています。フカヒレスープ付の超得料理セットは小籠包、エビ蒸し餃子、ザーサイ、デザートが付いて850円。エビチリをはじめスブタ、マーボー豆腐にマーボーナス。
鶏肉とカシューナッツ炒めもあります。
せっかくなので、食べたことがない貝柱の黒豆炒めセットを注文することにします。
待っていると、目の前を丸焼きダックのワゴンが通過していきます。
2つ向こうのカップルのテーブルです。北京ダックが運ばれて行きました。
シェフがワゴンで丸ごと持ってきて切り分けています。食べ放題なのに本格的。味が知りたい衝動に。
チラ見を続けると(すでにチラ見になっていませんが…)
なんとお肉も一緒にカットしているではありませんか。
私が食べたことがあるのは、パリパリに焼いてある皮だけカットして薄餅に包んで食べるもの。
肉付は食べたことがありません。
後で調べて分かったのですが北京では肉も皮と一緒にカットして食べるそうです。
ジューシーで美味しそうですね。
皮だけ食べてた私の人生は何だったのでしょう。最近ダック食べてないし。
次回はぜひチャレンジしてみたいと思います。
目を奪われていると、タイミングよく私のランチが到着。お腹ペコペコです!
わ~お!この貝柱の数、圧倒されます。さすがにこれは食べたことなかった、楽しみ~。
スプーンですくって、たっぷりとお口の中へ。拡がる拡がる、これぞ海鮮、貝好きの私にはたまりません。
味付けも濃くないので飽きなく食べられそうです。
フカヒレスープは、少々ぬるめでしたが、ごくごく飲むのも“食ってるぞ~”って感じで良いかも。
貝柱はさすがに最後は少々きつかったデス、この量ですから二人でシェアですね。
安くて美味しいのが一番。あまり期待していなかったこともありますが、この価格でこの内容は満足です。
食べ放題、若い頃は魅力的でしたがこの歳になると量は食べられないので考えちゃいますね。
食べ放題、世間では得だ損だ、美味い不味いと、ご意見は色々とあるようです。
お店側の努力も認めてあげて、値段と比べて判断するべきでしょう。安かろう悪かろうも困りますが。
しかし、1,980円の食べ放題!今度挑戦してみようかな・・・気になります。
翡翠楼 本店
大通りを中山路に入り関帝廟通りに向かって行くと左手に鮮やかなグリーンの看板が見えてきます。
中国酒菜 翡翠楼 本店です。
以前本店ではなく近くの新館の方におじゃましたことがあります。お料理が出てくるタイミングがよろしくなくて肝心の料理が冷めてしまい、あまりいい印象が無く再度行くことは無いだろうと思っていました。
先日、Twitterの翡翠楼さん本店公式サイトからの配信を拝見させて頂く機会が。とても従業員の方を大切にされている、好感がもてる情報発信だったので期待をもって本店の方へ訪問させて頂くことに致しました。
こちらは、ほうれん草を使った翡翠色の緑あざやかな開運翡翠チャーハンで有名なお店です。
私は例によってサービスランチを注文します。
- 蒸し鶏の葱生姜ソースかけ
- 黒酢スブタ
- チャプスイ(家庭風五目炒め)
- 翡翠楼特製四川麻婆
これらスープ、漬物、デザート付きで700円 お安くてお得。
この他にも麺類に蒸し鶏ご飯やチャーハンをセットにした880円のメニューも用意されています。
最近冒険が続いたので、今日は定番の酢豚にしましょう。黒酢は身体にも良いですからね。
新館の時のイメージとは違って、お店の方の感じも良いし、きれい。他のお客様も良い感じです。
やはり食事その物の味も大切ですが、場の雰囲気というかトータルイメージが大切ですね。
では、酢豚から頂きます。黒酢餡もあつあつでお肉の揚げ具合もOKです。
レンコンがアクセントで良いです。
驚いたのは御飯。中華街は白米が美味しいお店が少ないのですが、ここは合格です。
あまりにも対応が違うので、会計時に新館は経営が別ですか?尋ねたところ「一緒です」とのことでした。
前回、新館に伺ったときはホールに一人しかいらっしゃらなかったので行き届かなかったのでしょう。
今度、新館も再チャレンジしてみたいと思います。バイアスは良くないですから。。
お店に対する批判めいた失礼なことを書きましたが他意はございません。
コロナ禍で飲食店の経営も大変だと思います。しかし、客商売の基本はお客様に喜んでいただくことです。
常連さんも大切ですがお客様は一期一会、その時が常に最高であってほしいですね。
目先の利益に走っているようなお店もあるようですが、客の目はごまかせません。
店主の誠実な気持ちが伝わってくるようなお店に、「ごちそうさま」、「ありがとう」の感謝の気持ちを持って楽しく食事をしたいものです。
中華菓子(重慶飯店)
日頃食べる機会があまりない中華菓子、中国菓子ともいいます。
まったく知見がないのも中華街に通う身としてお恥ずかしいので、今回は少しお勉強してみました。
私たちが思い浮かぶのは「月餅」、これは近所のスーパーでも売っていますね。
月餅の他にも数多くのお菓子が中華街には並んでいます。種類が多くて良く分かりません。
お店も聘珍楼、萬珍楼、翠香園、同發、菜香、香棉、重慶飯店と数多くの売店が並んでいます。
今回は重慶飯店さんの売店で代表的な中華菓子のお勉強をしましょう。
まず、重慶飯店一番人気のオリジナル中華菓子「番餅(ばんぴん)」です。
豆沙餡( 黒餡)を、しっとりとした皮で包み、表面には香ばしくローストしたクルミをたっぷりトッピング。皮と餡のしっとりとした食感とクルミの香ばしい食感が楽しめるお菓子に焼き上げた一品。
第24回神奈川県名菓展菓子コンクールにて優秀賞を受賞した逸品です。
中華菓子ですが、皮で包みこみ、焼き上げたもので大きく「餅(ぴん)」と「酥(す)」に分けられるそうです。番餅と、この2つが分かっていれば重慶飯店さんの基本コースは合格ですね。
餅(ぴん)の代表格が輝く満月をお菓子として表現した「月餅」。
見た目に美しい焼き色をほどこされています。しっとりと美しく艶やかな餡は熟練した職人が、独自製法の水飴と菜種油から2 時間かけて練り上げているそうです。
餡は6種類、定番の豆沙(とうさ・定番の黒餡)、黒麻餡(くろま・黒ゴマ)、桃仁餡(とうにん・くるみ)、伍仁百菓(うにんひゃっか・ナッツとドライフルーツ)、栗子(くりこ・栗)、椰子(やし・ココナッツ)、どれも美味しそうですね。6種類の詰め合わせがお勧めです。
もう一つの「酥(す)」は、職人技が光る見た目にも楽しい彩り鮮やかな手作りのお菓子。
いわゆる工芸菓子です。お花や葉っぱなど、ひとつひとつ丁寧に作り上げていきます。
小麦とラードを使用することにより、サクッと独特な食感のパイ菓子やクッキーに。
美しさと美味しさのバランスは熟練した職人技です。華やかな彩りとサクサクとした食感が魅力的。
桃色がかわいい白花酥(パイファス)、菊の花を形どった菊花酥(キッカス)などがあります。
この他にもたくさんの種類が売られていますし、お店によってもオリジナル中華菓子が用意されています。
お好みのお菓子を探して回ってみるのも楽しいですね。
機会があればぜひチャレンジしてください。我が家は、しばらく中華菓子が続きます(^^)/