中山道 その3 戸田公園→北浦和
中山道その3は、JR戸田公園駅から→蕨宿→浦和宿→北浦和を歩きます。
距離は16,3Km、所要時間は4:13時間、18,531歩、消費カロリー798kcal
※画像はクリックすると拡大でご覧いただけます。
戸田公園→蕨宿
その3は戸田公園を出発し中山道方面に向かいます。まずは足利一門の桃井氏の居城跡と伝わる「光明寺」へ。
戸田城跡とも考えられ、真言宗の寺院で古い石碑が並んでいます。
17号に出てしばらく進むと「中山道蕨宿」の石碑があり、ここから旧中山道。
入口の「下木戸跡」をくぐり歩いていけば史跡めぐりの案内があります。
蕨宿は板橋宿同様、街並みの保全に力を入れています。残念ながら今日は休みですが、当時の雰囲気が感じられる「歴史民俗資料館」もあります。
別館は明治時代の織物の買継商をしていた家をそのまま利用したもの。
門構えが素晴らしい。
右奥へ進むと「玄番稲荷」と「観音堂」。
社殿は中山道に対して直角に江戸(南)の方へ向かって建っています。
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旧道に戻ると「蕨町道路元標」と
当時の面影を残す「蕨本陣跡」
蕨城主渋川公の将、岡田正信の子息が問屋名主三役を兼ね子孫に受け継がれました。
公家大名などが休泊し皇女和宮が御降嫁の折には御休息の場になっています。
裏手にある「長泉院」の「おしゃみの鐘」は、蕨宿の時の鐘として親しまれ、水戸の講道館の鐘と並んで江戸時代の名鐘の一つ。
蕨城址公園には「蕨城跡」の案内があり、江戸時代始めには、徳川家の鷹狩用の「御殿」として利用されたとあります。
すぐ横が「和楽備神社」。
室町時代に蕨を所領とした渋川氏が蕨城の守り神として八幡社を勧請がはじまり。
境内は広く、社殿の他、弁天社、神楽殿、稲荷社、天神社、蕨城御殿掘の一部である神池があります。
旧中山道に戻ると、趣のある讃岐うどんのお店、薬屋さん、料理屋さんが並びます。
街道沿いに違和感なく古い家屋が点在しているのも蕨宿の魅力。
創業大正5年の伝統がある和菓子処「船橋屋」でわらび銘菓「わらびくん」を購入。
ひときわ目立つ「萬寿屋」にも立ち寄り。
天保年間創業の歴史あるお店です。
茶店で酒饅頭やお団子を売っていたいましたが、明治時代にお煎餅屋さんに。
一枚一枚焼き上げた「網焼き手焼き煎餅」など種類が豊富です。
葉唐辛子、昆布巻、海苔巻、青さのり、みそ、白雪、抹茶、ザラメ、胡麻、炭火醤油と選ぶの迷っちゃいます。
茶房も併設されており抹茶ソフトが人気、夏はかき氷も。
蕨宿→浦和宿
萬寿屋さんの横、地蔵の小径を行けば「三学院」です。
「山門」をくぐると右手にお地蔵さま達がいらっしゃいます。
「目疾地蔵」は蕨市内で最も古い地蔵菩薩。
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地蔵の両目に味噌を塗って祈願すると眼病が治る、眼病にかからないと伝えられており「味噌地蔵」とも呼ばれています。
隣には六地蔵。
奥には蕨市内最大の子育地蔵が。
300年以上も前の常夜灯もあります。
朱色の「仁王門」が見えてきました。
金亀山極楽寺「三学院」は1591年に、家康より寺領20石を寄進する旨の朱印状が授与されています。
以後歴代将軍からも同様の朱印状が与えられ、朱印状は現在も残っているとのこと。
木造十一面観音菩薩立像は市指定文化財。
寺院内は広大で本堂の他、阿弥陀堂、三重塔、鐘楼堂、舎利殿がありゆったりとした時を過ごせます。
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通りに戻ると上木戸跡、中山道ふれあい広場があり、この先17号を横断して再び旧道に入ります。
街道沿いに日蓮宗「宝蔵寺」の山門が見えてきました。
一六用水、見沼用水の分流となる「笹目用水」を過ぎれば蕨市からさいたま市。
外環道の高架手前に「辻の一里塚」。
湿地が多く大変難儀したそうです。
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水難を守る為に水の神「弁財天」を安置し地区の守り神とし、中山道を対する人々の安泰も願ったとの由来。
木曽路名所図会にも著され、里人から「おくまんさま」と尊称され辻の鎮守さまと敬愛された「熊野神社」でお参りをして、反対側の「吉祥院」に向かいます。
参道口の祠には六地蔵が安置されており本堂の前には大イチョウがありました。
さらに進み、17号の交差点手前が「萬蔵寺」。本尊は行基作の延命地蔵菩薩。
国道を渡って更に旧中山道、途中から坂道になってきました。
「焼米坂」との案内があります。
名物「焼米」を商う立場があり、この名前がついたようです。
ひと汗かいて先へ進むと古い重厚な建物が。
「関元屋」は材木商、よろず商いとして中山道とともに時代を重ね、近年は米穀を商ってきました。
店脇の「お助け井戸」は関東大震災や東京大空襲で逃げ延びた人たちの喉を潤した井戸だそうです。
「調(つき)神社」は地元では「つきのみや」と愛称されています。
社名の調は租庸調の調物(みつぎもの)を意味し武蔵国の調はここに集められました。
鳥居がなく狛犬ではなく、兎が置かれているめずらしい神社。鳥居がないのは貢物の搬入の妨げにならないようにとのこと。
調(つき)の名が、月と同じ読みであるところから、月の動物と云われた兎が神の使いとされています。
境内には兎さんが沢山います。
浦和宿→北浦和
中山道は浦和駅前に到着。
中山道「浦和宿碑」があります。
駅前の先、左手奥に山門が見えます。
「玉蔵院」は真言宗の寺院で平安時代に弘法大師により建立、本尊は大日如来坐像。
地蔵堂の軸部はケヤキ材を用いた重厚な建築で平安末期の木造地蔵菩薩が安置。
山門は江戸時代中頃の建立といわれ趣があります。手入れが行き届いた日本庭園は見事。
香ばしい香りが漂ってきました。
美味しそうな匂いは、、、あれです。
江戸時代、浦和宿を行き交う人々に蒲焼にして提供し大評判になったのが「山崎屋」。
創業160年の老舗で浦和のうなぎの始まり。
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浦和一帯は沼地が多くうなぎが豊富に獲れ、宿場という消費地があったことが要因です。
うな重食べたいけど先を急ぎます。
仲町公園には「明治天皇行在所跡碑」と「浦和宿本陣跡」、浦和宿は日本橋を出て三番目の宿駅。
本陣一、脇本陣三、旅籠は十五。
将軍の鷹狩り場であった常磐公園を過ぎて「慈恵稲荷」へ、参道には二七市場碑と石造の石神があります。
浦和の市場は戦国時代に開設されたものと考えられています。
月に六回開かれる六斎市、毎月二と七の日に開かれたため「二・七市場」。
十返舎一九は
「代ものを 積重ねしは 商人の おもてうらわの 宿の賑い」と詠み「浦和の市」の賑いを表現しています。
すぐ隣は「成就院」。
元禄年間造立の六地蔵、延命地蔵、「頭痛除け観世音菩薩」があり静かな佇まい。
お線香の自動着火装置に感動しつつ、頭痛持ちの私は観世音菩薩さまにしっかりお参りさせて頂きました。
街道を北浦和駅方面へ歩いて東北本線のガードを過ぎると本日最後のチェックポイントの「笹岡稲荷」。
鳥居をくぐると、大稲荷と小稲荷の二社鎮座しています。
線路沿いを歩いていけば本日のゴールJR北浦和駅に到着です。
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驚いたのは、蕨宿に古い建物が数多く残っていたこと。
管理は大変だと思いますが、現役で風雨にさらされて今もなお役目を果たしている家屋。
ヨーロッパの歴史ある石文化にも引けを取らない日本の素晴らしい技術の証です。
あの重そうな屋根を支えている柱や梁には惚れ惚れします。
多くの寺社仏閣を訪ねることができました。それぞれ、その土地ならでは由来があります。
歴史的背景や昔の出来事を知ることで、当時の人たちの思いを知ることが出来るのが良いですね。
今回で甲州街道も入れると通算で10回目。
大分慣れてきたせいか、15kmくらい歩いても疲労感はありません。
季節的にも梅雨入り前で湿度も無く、心地よい風がサラッと気持ちがいいです。
この調子で次回は大宮宿を目指します。
↓↓中山道 街道を歩く その4はこちら
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