老後に対する漠然とした不安感。問題が多すぎて何からチェックすればいいか分からない。
そんな悩みを抱えていらっしゃるシニアの方が沢山いらっしゃいます。私もそのひとりです。
そこで、課題を整理し解決方法を見出すため5回にわたり課題本を選んで考察してまいりました。
還暦や定年退職後の諸問題に関するノウハウ本がたくさん出版されています。
豊かな老後を暮らすためにはどうすればいいか?お金、仕事、親の介護、健康維持、趣味、人間関係、老いらくの恋、など情報収集範囲は幅広く未知の世界への心構えが紹介されています。
老後を豊かに生き抜くノウハウを詰め込んだ定年本とよばれるジャンル。
有名な学者さんや有識者の方が語るノウハウは老後の参考になる事が盛りだくさんです。
具体的な老後の課題とその対処法が詳細に提案されているものが多く、知れば将来の安心につながる内容が沢山あります。また実体験からのリアルな話も多いので知っていて損はありません。
自分が思い描く老後の生活がどの程度かなうのか?何に注意すればいいのか?などセルフチェックとしても使えるノウハウ本は還暦過ぎの我々には必須本なのです。
こちらで過去の5冊を「まとめ記事」として紹介していきます。
詳細についてはリンクをご参照ください。
還暦からの人生戦略 佐藤優
シニアライフ、ノウハウ本で学ぶ豊かな老後、第1弾は佐藤優さんの「還暦からの人生戦略」です。
外務省出身ということもあり外交や政治など固く難しいイメージの著書が多い佐藤さん。
そんな著者が還暦を語る本ということで興味がわきエントリーしました。
ご本人も還暦過ぎということもあり共感が持てる具体的な内容で、分かりやすい言葉と文体で読者層を意識してかなり気を使われているのかな~という印象です。
肩がこらない読みやすい本で、著者のやさしさが伝わってきました。
人間関係や働くこと、お金、学びと教養、死という重い問題まで幅広く語られています。
第一章から「孤独」と「不安」という身近な心配事が語られており一気に読み進むことができます。
目 次
- 還暦からの心構えについて
- 還暦からの働くことの意味
- 還暦からのお金とのつき合い方
- 還暦からの学びと教養
- 人生戦略
還暦からの底力 出口治明
出口さんは現在立命館アジア太平洋大学の学長ですが、ライフネット生命保険株式会社を岩瀬さんらと創業されたことでメディアに登場される機会も多く、世に知られた方です。
歴史番組等でコメンテーターとして出演されている番組を拝見したことがありますが、非常に説得力がある喋り方と事例を交えた内容で人を引き付ける魅力がある方だと思いました。
読書家としても知られ、ご自身の著書も数多くあります。また、成毛さんが代表を務める「おすすめ本」を紹介するHONZのレビュアーもされていました。歴史や哲学、マネジメントなど幅広い著書の中、今回は歴史・人・旅に学ぶ生き方と副題が付いている「還暦からの底力」をご紹介します。
出口さんご自身の豊富な知識と経験からのノウハウでもありシニア世代には参考となる内容が多いと思います。
人生100年時代をパワフルに行動するための出口流、初の人生指南書!
とあるとおり元気がもらえることを期待しましょう。
目 次
- 「何歳まで働くのか」を考えても意味がない
- 「自己投資」で自分にできることを増やす
- 「物事の見方」をどう磨くか
- 教養は「美味しい人生」を楽しむためにある
定年後 楠木 新
著者の楠木さんは退職した方を数多く取材し働く意味をテーマに執筆・講演されています。
今回ご紹介する「定年後」の副題は50歳からの生き方、終わり方。
60歳にもなれば生きるうえでの知恵も蓄積されていて体力的にも75歳までは元気です。
この期間を老後生活で最も重要で意義のある「黄金の15年」と呼んでいます。
60歳以降、充実した生活を送るためにも助走期間である50歳以降の生き方に注目されています。
リアルな取材から導き出されたポイントです。
「定年後」は2017年4月発売です。定年姉妹本として下記のとおり2冊発売されています。
「定年準備」・・・人生後半戦の助走と実践 翌2018年5月
「定年後のお金」・・・貯めるだけの人、上手に使って楽しめる人 2020年1月
このほか、「会社に使われる人会社を使う人」、最新刊として「定年後の居場所」2021年5月発売など老後生活のヒントが多くの視点から述べられています。
姉妹本3冊とも紹介したいところですが、シニア初級の私は基本となる心構えが必要なので「定年後」から読み解くことにいたします。
ご本人が取材で集められた実例はきっと面白くて役立つ話が多いことでしょう。
目 次
- 会社依存体質を改める 自分自身を知る
- 自分の資産を一覧表に
- 定年後は3段階 74歳までの期間を充実させる
- 雇用延長するかどうか
- 進む道筋を自分で切り開く
- 「定年後」のキーワード
ビンボーでも楽しい定年後 森永卓郎
森永さんはシンクタンクを経て大学教授をされている還暦過ぎの経済学者、経済アナリストとしてご活躍です。テレビやラジオの出演も多くレギュラー番組も持たれていますし、例のダイエットジムのコマーシャル出演でも話題になりましたので、みなさんご存じですね。
本書はひとつのお題が見開きで完結しておりテンポよく読めます。
第一章 「老後生活の展望」
①全体展望、②年金、③住まい、④相続、⑤医療、介護、健康の五つのカテゴリーでお題が30項目。
第二章 「資産運用」
お題が16項目。
第三章 「節約」
①節約の積み重ね、②ポイントの活用、③税金を取り返す、④割引を利用、⑤株主優待券の活用、
⑥小銭を稼ぐの六つのカテゴリーでお題が19項目。
第四章 「生きがいづくり」
お題が16項目。
以上4章で、お題が合計81項目の設定。
今回タイトルは「ビンボーでも楽しい定年後」お金が無くても楽しいということですね。
経済学者ならではの、お金に関わるノウハウに期待が高まりますね。
そんな著者が老後の暮らしをどのように考えているのか、楽しく生き抜く方法、資産運用や節約方法など本作品より探ってみたいと思います。
目 次
- 年金は70歳支給開始に移行?
- トカイナカのすすめ
- 実家の処分をどうするか
- ふるさと納税
- ミニ農業
- 写真集を出そう
- おわりに
58歳から日々を大切に小さく暮らす ショコラ
ショコラさんはパート主婦から営業ウーマンとしてご活躍され57歳で退職。
その後自分ペースでパート勤務。老前整理としてはじめた断捨離、お金を節約しつつも、日々工夫を重ねて充実の一人暮らしを続けていらっしゃいます。
そんな暮らしを綴ったブログが反響を呼び、有名なブロガーとしてもご活躍中。
私もブログをフォローさせて頂いております。
家庭内の暮らしの様子だけでなく、お子様やお友達とのお出かけだったりお買い物だったり、アクティブな行動とメリハリの利いたお買い物など見ていて飽きません。
お食事も自炊と外食を工夫されていて、なるほど的なお得な情報もちりばめられています。
理想論が展開されているシニア本もありますが、現実は厳しく実践するのが難しいです。
ショコラさん、人気の秘密は実現性の高い身近な内容だからではないでしょうか。
紹介されている事は自分でも出来そうな気がするんです。
そんなショコラさんがシンプルで豊かな日々の暮らしについて書かれたのがこの本。
2019年7月、発売2か月で10万部突破という人気本です。
続いて2021年1月に「65歳から心ゆたかに暮らすために大切なこと」が発売となりました。
いよいよ年金生活に入ったショコラさんのリアルレポートです。
目 次
58歳から日々を大切に小さく暮らす
- 1章 老前整理
- 4章 調味料は百均で小さいサイズを買う
- 5章 「予備費」を臨時出費にあてて
- 6章 ブログも3年目 日々の励みになっています
- 6章 自転車で遠出 お金がかからず運動にもなる
- 7章 老後を心配しても仕方ない。今日を積み重ねるだけ
65歳から心ゆたかに暮らすために大切なこと
- はじめに 私が心がけていて、自分に問いかけるのは3つだけ
- 3章 老後にいくら必要か。世間の情報には耳を貸さない
- 5章 シンプルな部屋でも、グリーンや花のある暮らしが好き
- 7章 仕事はやめないでおく
- ブログが一時休止となりましたが ・・・
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